負けないエースの涙 #66

背番号66

ホークスにおいて、「背番号66」は特別な意味を持つ番号。甲子園出場経験こそなかったものの、将来を嘱望された大型右腕は、1997年ドラフト1位で南京都高校から入団。当時、チームには「斉藤姓」の選手が3人在籍していたため、登録名は「カズミ」となりました。

圧巻の成績──20勝3敗で日本一へ導く

度重なる右肩痛に悩まされながらも、2003年には20勝3敗という圧倒的な成績を記録。

数々のタイトルを獲得し、ホークスを日本一へと導く活躍を見せました。

通算成績は79勝23敗、勝率.755という驚異的な数字を残しました。

美しいピッチングフォーム三振を奪った時の雄叫びマウンドから堂々と引き上げる姿——そのすべてがファンの心に焼き付きました。彼こそが、非の打ちどころのない“真のエース”だったのです。

忘れられないプレーオフでの涙

そのエースが、忘れられない姿を見せたのが、日本ハムとのプレーオフ

前年まで1位通過しながらも2年連続でプレーオフで敗退していたホークス。3度目の正直で、3位からの挑戦となったあの年、サヨナラ負けを喫した瞬間、マウンドに崩れ落ちた姿は、多くの野球ファンの記憶に残っています。

苦難と復活への道、そして魂の継承

その後、右肩痛との闘いの中で懸命にリハビリを続けた斉藤和巳の姿は、今でも多くの後輩たちの胸に刻まれているはずです。

現在、「背番号66」は、同じく高卒ドラフト1位で入団し、不動のセットアッパーとして活躍する松本裕樹選手が背負っています。

この番号はこれからも、ホークスの本格派投手たちが憧れる番号であり続けることでしょう。

「負けないエース」の魂が再び花開く日まで

いつの日か——

「背番号66」を受け継ぐ新たなエースが、「負けないエースの魂」を胸に日本一に貢献する姿。

そのマウンドを見つめる1軍監督・斉藤和巳の目に、喜びの涙があふれることを、ホークスファンは夢見てやみません。

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